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弱視者の“見る”をサポート。ロービジョン向け網膜直接投影型アイウェアを横浜市立盲特別支援学校に寄贈

インターメスティックは、業務提携企業である半導体レーザ及び応用製品の企画・製造販売を行う株式会社QDレーザが開発するロービジョン向け網膜直接投影型アイウェア「RETISSA® Display Ⅱ(レティッサ ディスプレイ ツー)」を、横浜市立盲特別支援学校をはじめとする、全14校に寄贈しました。

2021年4月2日(金)、寄贈先の1つである横浜市立盲特別支援学校に伺い寄贈式を執り行いました。また、実際に学校職員の方々にもレティッサを試着いただき、ご感想やご意見を伺いました。

寄贈式を行った横浜市立盲特別支援学校https://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/ss/yokomou/

QDレーザとの業務提携

今年20周年を迎えたZoffは、新たなブランド戦略である“Eye Performance”を掲げ、リブランディングを推し進めてきました。これまでのメガネは、モノを見るためにピントを合わせる視力矯正器具としての役割が中心でした。そこでZoffでは、メガネがマイナスをゼロにするものから、マイナスをプラスに変える存在としての価値に注目しました。
また、Zoff初のR&D機関、“Zoff Eye Performance Studio”を設立。その後、QDレーザと業務提携し、半導体レーザ技術を援用した眼鏡処方プロセス刷新への取り組み、「レーザ網膜投影」による眼鏡型弱視支援器具、次世代の眼鏡であるスマートグラスの共同開発及び商用化を開始しました。

弱視者の社会進出を支援。より良い商品を開発するために

今回20周年を迎え本格的にスタートしたSDGsアクションの1つとして、弱視などの目に障がいを持つ方々とのパートナーシップを強め、そのパフォーマンスの向上と、社会進出の支援を目的に寄贈を行いました。また、着用時のご感想やご意見をお聞きし、眼鏡型弱視支援器具の商品開発テストを実施。今後の研究・開発へつなげます。
レティッサを着用することで、視力やピントに依存せず鮮明な映像を見ることができるようになります。今後ロービジョンの方のパソコン操作が可能となれば、職業選択の幅も広げることが期待できます。

実際に学校職員もレティッサを体験

寄贈式の様子

 当日は、インターメスティック・QDレーザ社・横浜市立盲特別支援学校の3者から、今回の寄贈にあたっての想いをお話ししました。寄贈式後には、実際に学校職員の方々にレティッサを体験いただく場を設け、ご感想やご意見をいただきました。

(左)インタ―メスティック社 上野博史 (中央)横浜市立盲特別支援学校 長尾一 (右)株式会社QDレーザ 菅原充
横浜市教育委員会より感謝状をいただきました
今回寄贈した「RETISSA® Display Ⅱ(レティッサ ディスプレイ ツー)」
職員の皆様にレティッサを体験いただきました
学校職員の皆様に、レティッサの使用方法を熱心に聞いていただきました

関係者よりコメント

横浜市立盲特別支援学校 校長 長尾一
視覚障害教育の中では、全盲者、弱視者それぞれの見え方に合わせた、見えなくても、見えにくくても学習できるよう、様々な教材の工夫やレンズ等の使い方の指導が行われていますが、学校教育ではここまでが限界です。弱視者の方にとって鮮明にものが認識でき、晴眼者の社会でも同じように見えることは悲願であり素晴らしいことです。聴覚障害の人工内耳の研究に匹敵する研究として、より小型化及び高性能となるよう期待しています。

株式会社QDレーザ 代表取締役社長 菅原充
文科省のGIGAスクール構想(小中学校における一人一台端末環境下での学び)がスタートするこの時期に、株式会社インターメスティック様のお力添えで RETISSA® Display Ⅱをお届けできて幸いです 。盲学校での本機器の活用は、生徒・児童の皆さんの視体験を豊富にするだけでなく、パソコンをはじめとするICT(情報通信技術)機器操作の可能性を広げることに役立つでしょう。この機器を活用した生徒さんたちが、自立した豊かな生活を手に入れることができたらこんなに嬉しいことはありません。

株式会社インターメスティック 代表取締役社長 上野博史
私たちは「うそをつくな 正直であれ 商いを学び そして社会に貢献する」という企業理念を掲げています。QDレーザとの取り組みを通し、“見る”ということへの可能性を広げ、これまで接点のなかった皆様に新たなアプローチをさせていただくことができました。このようなかたちで社会に貢献できる機会をいただき非常に嬉しく思います。今回の寄贈製品については、使用した感想やご意見をお聞きし、今後より良い製品づくりに生かしてまいります。引き続き最大限の支援を社会に向けて行ってまいります。

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